アホ社長のブログ

一級土木施工管理技士。

2004年5月28日

本日(5月28日・金)は、「資格試験合格体験記」の第5弾の登場です(私の会社HPの「資格の部屋」を参照して下さい)。http://www.kobayashihome.co.jp/sikaku/sikaku.php

第5弾は「一級土木施工管理技士」試験(資格)です。この業界(土木工事業等)を目指す方には避けて通る事が出来ない登竜門です。これから受験を考えている方々の参考になれば良いなぁ~と思いますけど。
この資格は「建設業法」という法律(昭和24年制定・28業種、土木、建築、造園、管工事、電気、舗装、他)に基いて行われる「名称独占型」の国家試験(資格)です。しかし、公共事業等に置かれる現場監督等は「監理技術者資格者証」の交付を受けた者(「一級土木施工管理技士」等)が法律上義務付けられているため、この場合は「企業必置型」の資格に変身します。また、「特定建設業」等の営業許可の人的基準(専任技術者)にこの有資格者が該当します。「一級土木施工管理技士」=「特定建設業(土木工事業)」、「二級土木施工管理技士」=「一般建設業(土木工事業)」(難易度順)と憶えた方が分かり易いと思います。

私(KOBA)がこの「一級土木施工管理技士」試験を受験し、合格したのは平成9年1月の事でした(登録は同年3月)。
受験するには大学卒業後(4年制指定学科の場合)、3年以上(この年数のうち1年以上の指導監督的実務経験が必要)の実務経験が必要です。短大、高専等の指定学科も詳細に卒業後の実務経験年数が決められています。一般の方(指定学歴等無し)の場合には、先ず「二級土木施工管理技士」試験から挑戦しなければなりません。実務経験のみでの受験の場合は8年以上の経験が必要です。これも学歴等により実務経験年数が短縮されます。このルートの場合、「一級土木施工管理技士」試験は「二級土木施工管理技士」試験合格後、5年以上の実務経験か、最近法改正により緩和された実務経験年数が必要となります。私の場合は、平成7年10月に、「二級土木施工管理技士」試験に合格しておりましたが、大卒の受験資格の方で受験しました(2年間短縮です)。実務経験年数の長い方には、最近まで「講習」で「二級土木施工管理技士」を取得できる逃道(特典)がありました(現在は分かりませんが)。因みに、「技術士(関係部門に限る)」試験合格者は1次(学科)試験が免除されます。
1次(学科)試験は大きく分けて3科目(土木工学等・施工管理法・法規)で合計96問中64問解答(4択一式・制限時間は土木工学等で2時間30分62問中30問選択解答、施工管理法+法規で2時間34問の合計4時間30分)出題されました。トータル(総合)での合格点は64点満点で39点(60%)前後です。絶対評価試験ですので60%以上の正解率で全員合格です。1次(学科)合格は翌年まで有効です。解答時間の半分で終了出来たならば、合格圏内です。1次(学科)試験合格後、約1.5ヶ月程で2次(実地)試験があります。これは制限時間2時間45分で施工管理法(経験記述・他4問中2問選択解答)合計3問について記述式で行う試験です。この中では経験記述(自分の施工体験記述)対策が重要で、あらゆる設問(施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・原価管理等)に対応出来る様にしておきましょう。

最近の合格率は約20~40%前後(最終合格率)のようです。プロ用試験ですので2年以内の合格で標準と考えられます。この試験の特徴は専門技術者が色々な分野(河川・道路・橋梁・鉄道・港湾・空港・ダム・トンネル・宅造等)で活躍している事から、不公平感排除のために試験問題の解答に選択解答式を採用しているところです。試験の難易度は、技術系資格の中では比較的易しい方だと思います。

私の場合は運良く1回目の受験で「一級土木施工管理技士」試験に無事合格する事が出来ました(合格通知書は1次封書・2次葉書です)。私の勉強期間は1次(学科)試験対策で約2ヶ月間、2次(実地)試験対策で約1ヶ月間の合計3ヶ月間(1次独学・2次通信教育利用)でした。実務経験の中身にもよりますが、後学者の方には最低でも4ヶ月以上(1次・2次合計)の勉強期間を確保して欲しいと思います。
因みに、「一級土木施工管理技士」試験合格後の合格証明書交付費用として国土交通大臣(当時は建設大臣)に2150円の手数料を納付すると「1級技術検定合格証明書」(B5横型)が送付されて来ました。他に「監理技術者講習」を受講すると「監理技術者資格者証」(携帯カード型・5年更新)が交付されます。更に、独立開業(土木工事業等)される場合は経験年数5年以上の「経営責任者」が必要で、先ずは「一般建設業(土木工事業)」許可申請書+手数料を都道府県知事(会社支店等により国土交通大臣の場合あり)に納める必要があります。その後「2年以上の大型工事実績経験+会社資本(資産)等」をクリアーすると、「特定建設業(土木工事業)」許可を受ける事が出来ますが、厳しい書類審査等があり、易々と「特定建設業」許可は受ける事が出来ませんので覚悟が必要です。
道程は遠いですが、「人生をかける」つもりで頑張れば「何とかなる」もんですわぁ。

第6弾は「一級建築施工管理技士」試験(資格)の予定です。

続きは次回に。

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